札幌で、最高のオフィスをつくる?!

2019年7月、ネオス株式会社はさらなる開発力強化を目指して、札幌に点在していたオフィスを統合し『Neos Sapporo Developers Park』を開設しました。札幌オフィスはバリュークリエイション部・札幌開発センター・特別プロジェクトの3つの部署で構成され、ネオスにおける技術の中枢を担っています。今回の統合に向け、テーマとなったのは“コミュニケーション”。「開発のオフィスでここまでフリースペースを重視し、木材を使用しているオフィスはないと思う」と話す統括部長のT.Gさんに、オフィス統合の裏側を取材しました。本取材は7月中旬に実施しています。

T.G
バリュークリエーション部統括部長

2012年入社。札幌オフィス勤務。2019年7月に開設したNeos Sapporo Developers Parkの統括部長を担当。

札幌で一番のオフィスを。

新オフィスに移動して2週間、皆さんの様子はいかがですか?

やっと通信環境が整い、いつも通り仕事が出来る状態になりました。ゴミ箱の配置など細かいことが決まっていない部分もあるのですが、想像以上にすんなりと社員達が新しいスペースを活用出来ているなという印象です。今回は木材をふんだんに使用したので、カフェにいるような気持ちになるくらいオフィスの印象が変わりましたし、ヒダクマさん(株式会社飛騨の森でクマは踊る)に作っていただいた机は見た目だけでなく触り心地も良くて、全体的に気持ちが良いです。

そもそも、オフィス統合の話はいつ頃から始まりましたか?

話自体は2年前からありましたが、実際に動き出したのは去年の年末です。7ヶ月ほどでこのオフィスを完成させました。

もともと、札幌オフィスは5人ほどのメンバーから始まり、そこから人数が増えるごとに新しいオフィスを構えていたので、最終的には120人ほどが4つの拠点に分かれている状態でした。部署やプロジェクトを兼任している者はそれぞれのオフィス間を歩いて移動したり、会議室が足りずに困ることも多かったので、とにかく早くひとつに統合したいと考えていました。計画はあったものの組織再編の動きなどもあり、なかなか動き出せていませんでしたが、やることが決まった瞬間、もの凄いスピードで統合プロジェクトが動き出しました。

オフィスを統合する上で、コンセプトなどはありましたか?

プロジェクトが動き出した当初は、とにかくオフィスをひとつにまとめることを最優先に考えていたので、コンセプトなど具体的な内容は決まっていない状態でした。そこからロフトワークさん(株式会社ロフトワーク)にデザインをお願いすることが決まり、オフィスを統合する目的から改めて一緒に考えていただきました。その際に、全体のコミュニケーションが薄れていることや、社員同士で気軽に話せる環境が必要だと思っていることについてお話しさせていただき、ただオフィスを作るのではなく“コミュニケーションを良くする”ことを目的としたオフィス作りが始まりました。

オフィスを統合する上で、社内ではどのような動きがありましたか?

まず、札幌のメンバーで10人ほどのプロジェクトチームを作りました。その中でデザイン・オフィスのレイアウト・ネットワーク(インフラ)・引越しとチームを分けて担当しましたが、メンバーがオフィスの引越しを何回も経験しているわけではないので細かい問題は後から出てきて気づくことが多く、かなり大変でした。

すでにオフィス作りを経験した企業からは、あまり大勢の人の意見を取り入れようとするとプロジェクトが進まなくなると聞いていたので、挙手制で参加を募り、若手を中心にしたチームが出来上がったのですが、異なる意見が出た時にどう決定を下すのかそれぞれに苦労をかけたと思います。

担当ごとにたたき台を作って、全体で過不足を確認し、それを元にロフトワークさんにご提案をいただく。オフィス作りの大枠や専門的な部分はロフトワークさんの力を借りながら、2週間に一度必ずミーティングを行い、とにかく話し合いを重ね進めましたが、反省点もあります。オフィス作りは欲を出せばいくらでも案が出る。その中で的確な判断を下し決定していくには、ひとりひとりの役割と責任をより明瞭にしておく必要がありました。いつもとは異なるチームで動いたこともあり、改めてチーム作りの重要性を感じました。

会話を生むための、余白と自由。

オフィスのこだわった点や新しい機能について、お話をお聞かせください。

まず、一番こだわったのは入り口を入ってすぐに広がるフリースペースです。今までのオフィスは、ひとりひとりが作業をする机が並んでいる作業スペースと会議室しかありませんでしたが、今回は社員達が立ち話をしたり軽いミーティングが自由に出来る環境を作りたかったので、かなり大きいスペースをフリースペースとして活用しました。

右手には大中小のサイズが異なる会議室と、応接室があり、ガラスの壁には中にいる人が外が気にならない様に、目線に合わせたペイントがなされています。

フリースペースに並んでいる机は、先ほどお話したヒダクマさんに作っていただいたものです。それぞれが異なる辺の長さになっていて、自由に組み合わせて使うことが出来ます。机の角が様々な角度になっているので、近すぎず遠すぎない、対話をするのに心地よい角度が作れることが特徴です。

作業スペースとフリースペースの間には、キッチンと呼んでいる電子レンジや冷蔵庫が配置されているスペースがあり、社員達が行き交い会話をするきっかけに繋がっています。今後はこのスペースを活用して、採用イベントなども行えたらと考えています。

また、会議室とは別に簡単なミーティングが行える部屋を作りました。ソファーコーナーはちょっと気分転換したい時に使ったり、壁が全面ホワイトボードになっている部屋はワールームと言って、書いたことを残しておけるので一週間続けて使用したりするのに便利です。職業上テレカン(電話会議)が多いため、周りを気にせずに一人で集中するためのスペースも用意しました。フリースペース同様、集中したいときに一人で活用したり、チームでディスカッションをしたりと、各々が自由に使ってもらえればと思っています。

作業スペースの方も木材を基調としたデザインにしました。以前から使っていた机を持ってきている部分もありますが、足りない分と真ん中に置かれた机は全てヒダクマさんに作っていただきました。真ん中の机はハブスペースと言って、フリースペースに行かなくても必要な社員を呼んで会話が出来るスペースになっています。この机は移動も出来るし重厚感があって、想像以上に素敵なものをいただいたと思っているので、色んな使い方を模索したいと思ってます。

環境による変化。

コミュニケーションと環境については、どのように感じましたか?

開発はどうしてもパソコンに向かって作業しなくてはならない時間が多いので、本当は出来るだけ長くその時間を確保出来た方が効率が良いんです。ただ、それにも限界があります。複雑な案件になるほどすれ違いは生まれますし、実際、問題が大きくなる前に話しておけば防げたミスも起こります。ひとつひとつは非常に細かいことですが、ミスを減らしていくには普段から話すことが当たり前になっていないと、いきなりコミュニケーションを取ろうと伝えても難しい。そのために、まずはオフィス自体がそういう目的で作られていることが大切だと思います。

札幌オフィスは男性も多いし、ベテランの方も多い。実際にオフィスが変わった今、社員に変わることを求めるよりも、自然に会話が生まれる環境を作ることの方が大事なんだと改めて思いました。ちょっとしたことでも社員達の動きが変化することを学びながらデザインを考えられたので、環境作りの大切さを知ることが出来ました。今回、オフィスのデザインを頼んだロフトワークさんには本当に感謝しています。

札幌オフィスのこれからについてお聞かせください。

オフィスが新しくなったことを機に、自分たちが主体となって進めていくものづくりにより力を入れていきたいと思いました。というのも、今回北海道の木材を利用して内装を作っていただいた、ヒダクマさんもここまで木を使ってオフィスを作るというのは初めてだったと言います。その姿に挑戦は常に必要ですし、人が喜んでくれることをやるというのは、改めて良いなと思いました。

札幌オフィスはほぼ全員がエンジニアなので企画をする機会が多くはないのですが、技術や構造を理解しているからこそ提案出来るものがあると思っています。今までもやってきたことはあるのですが、忙しさを理由に機会が減っている状態だったので、改めてものづくりの面白さを考えるきっかけになりました。今後はエンジニアとして技術が伴っているからこそ出来るものづくりに、より一層力を入れていきたいです。